2013年02月26日

第28話 換気制御構造のマメ知識 FB・FF・新FFって何?

今回のトンネル雑記帳は、「換気制御」の基礎知識について、みなさんにわかりやすくお届けしたいと思います。

みなさんは、FBFF新FF、という言葉を聞いて、これらが何の意味を略して使われているか分かりますか?

今回はその言葉の意味について、お届けさせて頂きます。

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前回の第27話では、道路トンネルの「換気方式」について、縦流横流半横流という方式がある、という話題をお届けしました。

それらの換気方式に合わせて、ジェットファンのような大きな換気機を動かし、数kmもあるトンネル内の空気をきれいにするためには、日々大変大きな「電力」が必要となります。

そこで、
換気機を動かす際には、
「換気が必要な場合」と「換気がそれほど必要でない場合
をきちんと見極め、
状況に合わせて
最適」で「無駄のない
運転になるよう、
換気運転を「制御」する必要があります。

例えば、
一日のうちで一番交通量が多い時間帯に、
トンネル内で交通渋滞が発生し、
坑内で車両が連なって停滞している場合があります。

そのような時間帯の場合、
トンネル内の排気ガスの濃度は高い値となり、
換気機の運転が必要となります。


また、
道路によってはトラックなどの走行率が特に高い時間帯があり、
そのような時間帯も、換気運転が必要となってきます。

逆に、
夜間などの場合、
車両の通行量が昼間と比べてかなり少なく、
交通もスムーズに流れている場合など、
換気運転は最小で済む時間帯もあります。

これらの状況によって、
換気の運転方法を最適なものにすることを、
換気制御ventilation control
と言います。

換気制御の基準となるのは、「空気汚染濃度」や「交通量」であり、それらを判断するために必要な計測器は、主に以下のようなものがあります。


【交通を計る】
トンネルの入り口附近に設置された交通計により、坑内に進入する車両の「速度」や「車種」を計測し、交通がスムーズに流れているか、大型車の混入率はどれくらいかを計測しています。


【視界を計る】
トンネルの壁面に設置されたVI計と呼ばれる機器により、坑内の「視界」がどれくらい澄んでいるかを計測しています。


【一酸化炭素濃度を計る】
トンネルの壁面に設置されたCO計と呼ばれる機器により、坑内の「一酸化炭素濃度」が濃くなっていないかを計測しています。


【風速を計る】
トンネルの壁面に設置されたAV計と呼ばれる機器により、坑内の「風速」を計測し、「自然風」や「車両の走行によって生まれる風」によって、トンネル内の換気がどの程度自然に行われているかを計測しています。


これらの機器により計測された値によって、換気機の運転が最少で最適なもので済むように、換気を「制御」していくのです。
具体的に、これらの計測器の値を使って、換気機の運転をどのように「制御」するのか。

それにはいくつかの方式があります。

ここでは、トンネルの換気方式が「縦流換気」の場合を例にとって、代表的な3つの制御方式についてご説明したいと思います。

FB制御方式
・・・・汚染濃度フィードバック

FF制御方式
・・・・交通予測フィードフォワード+汚染濃度フィードバック

新FF制御方式(FCVC)
・・・交通予測フィードフォワード+汚染濃度フィードバック+風速フィードバック

【FB制御とは】
FB(汚染濃度フィードバック)制御とは、まず、トンネル内の「一酸化炭素濃度」と「視界」の最適な値を「目標値」として設定します。
そして、実際に計測されたトンネル内の汚染濃度の値と、目標値との間の「ずれ」を入力(フィードバック)することで、現在の値を「目標値」まで戻すように換気機の運転を制御する方法です。
フィードバックとは、汚染濃度の計測値が目標値を越えた場合に、その値を目標値へ戻すやり方です。

【FF制御とは】
FF(交通予測フィードフォワード)制御とは、上記のFB制御に加えて、「交通量」の「予測値」を設定するものです。
交通量の変動というのは、朝と昼の時間帯の違いなどで道路によって一定の傾向があります。この「予測交通量」を予めセットしておき、汚染濃度が「目標値」に達する前に制御を行う方法です。
フィードフォワードとは、予測値を使用して、汚染濃度が目標値を越えないように制御を行う方法です。

【新FF(FCVC)制御とは】
新FF制御(FCVC)制御とは、上記のFB制御とFF制御に「風速」のフィードバックを加え、トンネル内の風速を常に安定させるものです。
まず、汚染濃度「目標値」と「予測交通量」より、基本となる換気量と基本風速を得ます。
そこに、汚染濃度の計測値と目標値とのずれ、および風速計の計測値と基本風速とのずれをセットし、最適な換気量を得る方法です。FF制御とFB制御の値に風速を加えて、換気機に出力する、という方法です。
トンネル内の自然風交通換気力を考慮しているため、換気機の運転を最小で最適なものに保つことができます。

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以上のように、トンネルの「換気方式」には、縦流横流などの違いがあり、さらに「制御方式」にはFB、FF、新FFなどの違いがある、ということがわかって頂けましたでしょうか。

創発システム研究所では、
・トンネル利用者にとっての安全で安心なトンネル換気とは?
・トンネル管理者にとっての最適で無駄のない換気機運転とは?
について、様々な事例やシミュレーションを積み重ね、日々研究しています。

具体的なトンネルの換気制御についてお悩みのお客様がいらっしゃいましたら、創発システム研究所までお気軽にお問い合わせください。

次回もトンネル雑記帳をどうぞお楽しみに!!
  


Posted by 創発システム研究所 at 16:39Comments(0)

2012年12月27日

ヨーロッパにおける『火災時換気制御方式』

今回の話題は、最近のヨーロッパにおける「火災時換気制御」の方式と、その「トンネル構造」について、創発システム研究所がお届けいたします。

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まず、トンネルの「換気方式」と「構造」の関係について、基礎的な知識からお話させて頂きます。
トンネルの「換気方式」には大きく分けて次の3つのパターンがあります。

 ひとつめは、日本の道路トンネルにおいて多く採用されている「縦流換気方式」です。縦流換気方式とは、トンネル内の空気の流れを抗口に向かって縦方向に流すもので、この換気方式の場合、トンネルの天井面の「形状」は、丸いアーチ形状をしています(左図参照)。
 トンネル天井面には「ジェットファン」と呼ばれる換気用の機械が設置され、換気を行います。適切な坑内の空気環境を保つために、一酸化炭素濃度視界濃度など、計測機器が常時監視しながら、適切な状況を判断してジェットファンを動かし、トンネル抗口へ向けて換気を行います。ジェットファンを設置しなくても、自然に流れる換気で坑内環境が保たれる場合や、距離の短いトンネルの場合、天井面にジェットファンが設置されていないトンネルもあります。

 ふたつめの換気方式は「横流換気方式」です。この換気方式のトンネルの場合、天井面(もしくは道路下部分)が「換気用」のエリアとして仕切られているため、ジェットファンなどは設置されておらず、トンネルの天井面は天井板などで仕切られています。
 換気用に仕切られたエリアは、さらに「送気用」と「排気用」の2つのエリアに分けられており、一方はトンネル内に「きれいな空気」を供給する送気エリア、もう一方は「汚れた空気」を排出する排気エリアとして用いられています。
 横流換気の場合、トンネル天井面に10mピッチほどの間隔で送気口(または排気口)が設けられ、そこから上下間で空気の循環を行います。エリアが完全に分かれていますので、トンネル入口出口まで距離のある長いトンネルなどの場合、空気を延々と外部まで送りだす必要がない等の利点もありますが、換気塔を設置する必要性があったり、トンネルをエリア分けする工事の必要性がある等の点もあり、トンネルの換気をどの方式で選択するかは、様々な要因を考慮して設計、検討がなされています。

 3つめの換気方式は「半横流換気方式」です。この換気方式のトンネルの場合、道路面から見たトンネル形状は「横流換気方式」とほぼ同じですが、天井面内の換気エリアは送気と排気の2つに区切られておらず、「送気」か「排気」のどちらかにより換気を行います。トンネル坑内に空気を送り込む送気か、坑内の空気を吸い込む排気かによって、トンネルの坑内環境を保っています。
 このように、日本で主に用いられている換気方式は上記の3つのパターンがあります。

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 そして、我々が最近視察した、ヨーロッパの道路トンネルでは、これに加え「平常時縦流,火災時吸煙 換気方式」という考え方のものがありましたので次にご紹介いたします。

 これは、トンネル換気の「平常時」と「火災時」を厳密に分けて考えるもので、トンネル抗口附近にはジェットファンを設け、平常時には縦流換気でトンネル内の換気を行います。

一方、トンネル中間部分の天井面には吸煙用のエリアとダンパを設け、「火災時」のみ、火災地点近傍のダンパを開いて勢いよく煙と熱換気塔へ向けて吸い出す、というものです。

 オーストリアのグラーツ郊外に今年開通したこの道路トンネルは、延長が1000mほどと比較的短いにも関わらず、火災時を想定してトンネル中央部に「吸煙換気エリア」と「換気塔」が設けてありました。

 平常時は縦流換気、火災時には吸煙換気で集中して排気を行う、という考え方。過去に大きなトンネル火災事故を幾度も経験してきたヨーロッパは、換気に対する基準が厳しいように感じました。

 ヨーロッパの道路トンネルでは、現在横流換気方式が主流ですが、今回は、開通前のトンネルで火災時吸煙換気の天井面内部に入らせて頂き、その仕組みを間近に見ることができました。

 また、同じ換気方式を持つ別のトンネルにて、火災実験風景に立ち会う機会もあり、その効果を実際に見ることもできました。

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 我々創発システム研究所では、道路トンネルにおける「換気制御」について、常に「平常時」と「火災時」を想定したあり方をこれからも提案してきたいと考えています。

今後も、創発システム研究所ならではの視点で、日本や世界の様々なトンネルに関わりながら、みなさんにトンネル雑学をお届けしていきたいと思います。

創発システム研究所がお届けるするトンネル雑記帳を、これからもよろしくお願いいたします。

  


Posted by 創発システム研究所 at 16:28Comments(0)

2011年05月24日

第26話 3次元を作る車

今回の話題は、「道路を走りながら3D地図を作成する車」のお話です。

高速道路上を車が安全に走行する為には、日々の保守が大切です。
道路面にひび割れはないか、少しくぼんでいるところはないか、トンネルの壁面にひずみはないか、など、定期的に確認をしていくことが必要です。

しかし、毎日多くの車が24時間高速で走りぬける道路上で、それらをチェックしていくことは容易ではありません。

一番簡単な方法は、人が歩いて道路を隅々まで見て回り、目視でそれらの異常を発見することでしょう・・・、しかし、高速道路などで人が道路上を歩いて調べて回るには、車の進入を止めて、交通規制をすることが必要になります。また、果てしなく何百キロも続く道路を歩くとなると、大変な時間と労力を要します。

技術は日々進化し、人が歩いて道路をチェックしていた時代から、近年では、
『車を走らせながら』
『レーザーが対象物を隅々までスキャンし』
『ほんの少しのゆがみでも』
計測できる時代になりました。
左の車を見て頂くとわかると思いますが、この車には、GPS装置、車載カメラ、レーザースキャナ等が搭載されていて、道路上を普通速度で走りながら、連続してデータを取得していくことができるのです。

しかも、取得されたデータは3Dマップとして表示されます。例えば、レーザースキャナで取得された情報は、何十万点という点群で『3次元』の地図上に表わされ、わずか数cmのひずみでも、3D地図上で確認することができるのです。

ここ数年、様々な分野で『3D』であることが急速に普及しつつあります。

映画も、有名な大作の最新作は3Dで公開、家庭用テレビも3D対応が続々発売され、ネットで地図を検索しても、3D表示は当たり前の時代。子供たちのゲーム機でさえ3D。

3Dの最大の利点は、『奥行き』があること。この奥行きがあることで、道路上の平面であるはずの部分が少しくぼんでいることも一目でわかります。

トンネルの壁面など、ひび割れた部分は、3D表示された際点群の奥行きが深くなりますので、壁面や道路面に切れ目があることがわかります。

3Dであることで、立体的な再現が可能になり、より現実に近い形で対象物を再現できる時代になりました。
4次元、5次元の時代もそのうち当たり前になっていくのでしょうね。

※MMS(モービルマッピングシステム)の詳しいお問い合わせは創発システム研究所までどうぞ
icon17創発システム研究所では、MMS搭載車を使用した道路トンネルの3次元計測が可能です
  


Posted by 創発システム研究所 at 13:07Comments(0)

2011年04月01日

第25話 トンネル換気用語をベトナム語で言うと・・・

トンネル換気用語アジア版その2は、ベトナム語でのご紹介です。

ベトナム語での換気用語、みなさんもあまり触れる機会がないのではないでしょうか。

今回は貴重なベトナム語での換気用語をお届けします。
これをマスターすれば、換気用語5カ国語!達成です!!



これまでのトンネル換気用語5カ国語版、いかがでしたでしょうか。

トンネル』という言葉ひとつをとっても、
Tunnel(英語)』
Der Tunnel(ドイツ語)』
隧道(中国語)』
Đường hầm(ベトナム語)』
と5カ国語で言い換えることができるなんて、楽しいことだと思いませんか?

ぜひみなさんの雑学として、仕事の場面や日常の中で披露してみてくださいね。
拍手が起こること間違いなし!?

次回も創発システム研究所がお届けするトンネル雑記帳をどうぞお楽しみに!!

  


Posted by 創発システム研究所 at 09:19Comments(1)

2011年03月03日

第24話 トンネル換気用語を中国語で言うと・・・

これまでのトンネル雑記帳では、トンネル換気にまつわる用語を『英語』と『ドイツ語』でご紹介してきました。

今回は、なんとそのアジア版!!です。
アジア版第1弾は、『中国語』でご紹介。続く第2弾は、『ベトナム語』でご紹介!!

これを読めば、簡単な換気用語を、『日本語』『英語』『ドイツ語』『中国語』『ベトナム語』の
5カ国語で話せるようになりますよ!!これは便利(^^)/
















いかがですか?中国語は漢字表記ですので、漢字を読めばなんとなく意味の分かるもの、または読んでも全く意味の分からないもの?もありますね。漢字の使い方の違いも含め、覚えておくと便利ですね。

次回は、『ベトナム語』での換気用語のご紹介です!!どうぞお楽しみに!!

  


Posted by 創発システム研究所 at 15:50Comments(0)

2011年02月08日

第23話 トンネルをイメージする

『トンネル』という言葉を聞いて、
みなさんがまず最初に思い浮かべるのは、
一般的に左図のようなかまぼこ状の形だと思います。

しかし・・・
トンネルを説明する上での材料は実にたくさんあり・・・、
次のように表現することができます。

対面通行のトンネルで、延長は800m、勾配は2%、一般国道にあり、山岳トンネルで、換気方式は縦流換気、のトンネル』と聞くと、かなり具体的にそのトンネルのイメージが浮かんでくるのが分りますか?

日本各地や、世界各地にたくさんある既存の道路トンネルや、これから作られる新設のトンネルについて、そのまだ見たことも行ったこともないトンネルについて、どのようなトンネルなのかを判断するのには、とてもたくさんの項目があります。

今回は、我々のような道路トンネルに携わる仕事をしている人たちが、トンネルを把握するのに材料としているいくつかの項目について、お話したいと思います。

まずは
icon17通行区分について
道路には、『一方通行』と『対面通行』があります。

この、『一方通行』か『対面通行』かという部分は、トンネルにおける換気を考慮する上で、とても重要な要素となります。
高速道路に多くみられる片側2車線以上の大きな道路は、比較的『上り線』と『下り線』に道路が分れていることが多いので、トンネルも上り線下り線それぞれに『一方通行』のトンネルとして作られていたりします。

他方、一般の国道に多い片側一車線の道路のように、『対面通行』になっているところは、道路トンネルも『対面通行』となります。

走行してくる車が、トンネルの両方の入口から入ってくる『対面通行』のトンネルは、空気の流れがトンネル内でぶつかりますので、換気をしっかりと考える必要があります。
※換気についてのお話は、トンネル雑記帳第8話『ジェットファンインバータ制御システムとは』で説明しています



icon17延長について
トンネルには、短いものでは数メートル、長いものでは数十km!!というとてつもなく長いものまで、数多く存在します。
日本で一番長い道路トンネルは、延長11kmの関越トンネルですが、世界には、もっともっと長いトンネルが存在します。

一般的に、延長が数百メートルの短い一方通行トンネルでは、車の流れからくる自然風でトンネル内の換気が行われますが、それ以上の長いトンネルになってくると、ジェットファン等の換気機器でトンネル内の空気の流れをコントロールしてあげる必要があります。


icon17勾配について
道路を走っているとそれほど気付かないものですが、道路には厳密に言うと少しの勾配がついていることがよくあります。

この勾配は、長いトンネルになると、たった2%の勾配でも入口と出口では数百メートルの高低差になることもありますので、換気を考える上でも大切な項目です。


icon17一般道か、高速道路か
道路には、みなさんの身近にある国道○○号線県道○○号線のような『一般道路』と、自動車専用道路である『高速道路』とがあります。

そのトンネルが、国道上にあるのか高速道路上にあるのかによって、そこを通る車の平均走行速度も変わってきますし、混雑時間や、通行車両の種類まで、いろいろな要素が違ってきます。

これによって、混雑時間に合わせたトンネル内の換気機の稼働時間であったり、通行車両に合わせたトンネルの高さであったりが変わってきます。


icon17どこを掘るのか
トンネル、というからには、何かを掘る、ということが前提ですが、『どこを掘るか』によって、『海底トンネル』『山岳トンネル』『都市トンネル』等に分類されます。

日本で一番多いのは、山を掘る『山岳トンネル』ですが、近年では、都市部の地下を最新の技術で掘ってトンネルを通す『都市トンネル』も各地で建設されています。


icon17換気方式について
安全で安心して道路トンネルを通行するためには、『換気』がとても重要です。
この換気方式には様々な方法があります。空気をトンネルの縦の長さに沿って流す『縦流換気』、トンネル内に横の空気の流れを作って循環させる『横流換気』、換気の必要な部分を判断して集中的に換気する『選択集中排気』など、トンネルの条件によって最適な換気方式がとられています。


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このように、トンネルをイメージする際に必要な要素をいくつかご紹介しました。

ぜひみなさんも、ニュースなどで新しいトンネルの話題などに触れた際には、『延長は?換気方式は?国道にあるの?対面通行かな?』など、気にして聞いてみると、そのトンネルについてイメージしやすくなりますよ。
  


Posted by 創発システム研究所 at 16:23Comments(1)

2010年11月16日

第22話 交通検知システムの機能とは

今回は、交通検知システム(Traffic Detection System)についてのお話です。
交通検知システムの多様な機能とその最新技術、そして昔の技術のお話も少しお届けします。

新旧の技術を比べることで、そこに見えてくる技術の進化を感じて頂けたら・・・と思います。
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まず、『交通検知』とは、何でしょうか。

一言で『交通検知』といっても、そのデータ収集の目的により
以下の3つの機能に分けて使用されます。

①車両存在検知
②交通データ計測
③突発事象検知


この3つの機能をそれぞれ説明すると、以下のとおりとなります。

まずは、
①車両存在検知から・・・
道路上に存在する、あらゆる種別の車両について、その存在の有無はもちろんのこと、渋滞の車列の長さを計測したり、高速道路上では停止車両の有無、などを計測することです。

例えば、感知式の信号の場合、車両が停止し、信号待ちをしていない場合は、対面の信号を変える必要がなく、交通もスムーズに流せますよね。交通検知器が停止車両の存在を検知した時だけ信号を変えることができるので、その分交通量の多い道路の交通を流せるという事になります。

また、高速道路においては、走行車線上の停止車両はとても危険です。遠隔の管理室からでも停止車両の存在を検知するには、この車両存在検知機能は欠かせない存在です。

次に
②交通データ計測とは・・・
交通に関するあらゆるデータを計測することは、渋滞の予測や、道路の利用状況の把握、道路建設の際の基準など、様々な目的に使用することができます。

ここで計測される交通データとは、
交通量(レーン別、車種別)、平均車速車頭間隔時間占有率区間密度平均車長等、と大変多岐に渡ります。

例えば、一日のうちの、どの時間帯にどれくらいの密度で渋滞が発生しているのか、また、交通量のうち、トラックなどの大型車と普通乗用車の比率はどれくらいか、平均的な車速はどれくらいで走っているのか、などいろいろなデータを計測することができます。

そして、
③突発事象検知とは・・・
例えば、高速道路の逆走車!これは危ないですよね。さらに落下物歩行者も。車が高速で通行する道路でのこれらの危険要素は、素早く検知することが必要です。

また、車両事故などから発生するトンネル内の煙など、遠隔の管制室からでもリアルタイムの画像で検知できることは、大変重要なことです。

このように、道路交通の情報は、あらゆる面から計測され、情報データベースや渋滞予測、事故防止や迅速な事故対応等に生かされているのです。

現在の交通計測は、機器の技術の進化と画像処理技術の進化、データ送信の技術革新のもとに、様々な情報がカメラとコンピュータで遠隔管理出来る時代になりました。

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今でこそ、これだけの交通計測が道路上に設置した機器から送られてくるデータを見るだけで分かる時代になりましたが、40年前の交通計測とは、どのようなものだったか、みなさんご存じですか?

交通量計測、いわゆるトラフィックカウントを例にとってみると、当時の交通量計測は、現在のように、機器の画像処理技術でビデオカメラが自動計測するものではありません。

トンネルの上に人が昇り、トンネルに入ってくる車の台数を1分毎に人が写真を撮り、スピードをチェックし、またもう一方の地点で出て行く車の台数を一定時間毎に写真を撮り、その膨大な写真に写る車の台数をまた人が数え、『区間台数』を人が計ることで、交通量を計測します。

この計測をするのに、30人がかりの人が、2,3日をかけて計測するということ。

現在この分野でお仕事をされていらっしゃる皆さんには、人が実際にそんなに張り付いて数日がかりでやっていたなんて、なんと大変なやり方なんだろう・・・と思われるかもしれませんね。

技術の進歩とはすごいものです。現在は優秀なトラカンが機械ひとつで、通行台数だけでなく、車種の違いや車速までカウントしてくれますよね。

現在の最新技術では、計測機器はさらに進化し、計測機器はカメラと一体型になりコンパクトに。

さらに、ソーラーパネルも備えるなど、時代の求めに応じたエコロジーな進化も。

人が車の台数を数えていた時代から、機器が自分で発電し、計測し、解析までしてくれる時代へ。

この先、さらにこれから先の時代には、どんな進化があるのでしょうか。
楽しみですね。kabinkusa


今回ご紹介した機能は、創発システム研究所が取扱う
TRAFICON トラフィコン画像処理式交通検知システムの機能です

詳しくは、創発システム研究所ホームページをご覧ください 
http://www.sohatsu.com/Jsite/merchandise/m-3-1.htm  


Posted by 創発システム研究所 at 16:52Comments(0)

2010年09月17日

第21話 トンネルの一酸化炭素濃度

道路トンネルの換気設備で欠かせないもののひとつに、『一酸化炭素濃度』を計測することがあります。
時代の進化とともに、日本の自動車もエコになり、10年前と比べるとだいぶ一酸化炭素の排出量が減ってきているとはいえ、すべての自動車が完全なエコカーに生まれ変わるには、まだもう少し、先の話ですよね。

また昨今では、高速道路無料化の影響で、高速道路の交通量は場所によりぐっと増加し、週末ともなるとあちこちで長い長い渋滞が。渋滞中は、車は排気ガスを出し続けますので、今の時代の道路トンネルには、やはり自動車から排出される一酸化炭素濃度を常に計測しておくことはとても重要なことです。

今回は、国土交通省認定の『新技術情報提供システム NETIS』に登録された、『ポンプレスCO計』のお話です。
※NETIS(ネティス)につきましては、国土交通省のホームページをご覧ください
http://www.netis.mlit.go.jp/NetisRev/NewIndex.asp

まずは、トンネルの一酸化炭素濃度を測る必要性とは・・・。
一酸化炭素は非常に毒性の強い、無味無臭の気体であり、それゆえに交通量によって発生した比較的低濃度でも、人体には危険なものとなります。従って、道路トンネル内の一酸化炭素濃度を計測することは、風速AV、視界VIを監視する以上に、大変重要なことなのです。
道路トンネル内には必ずこのCO計が設置されているのですが、その中でも、我々創発システム研究所が取り扱っているのは『ポンプレスCO計』と呼ばれる計測器です。

この我々が取り扱う『ポンプレスCO計』が国土交通省のNETIS『新技術』として認定されたのには理由があります。
その理由とは・・・まさに『ポンプレス』である、ということ。

従来、一般的に使われている一酸化炭素濃度計は、トンネル内に設置したホースからポンプによって排気ガスを吸引し、そこから計測器へ辿り着いたガス中に含まれる一酸化炭素濃度を計測する、というものです。このためには、ガスを吸引するためのポンプ、ホース、そしてホース内には一酸化炭素だけではなく自動車の煤煙も一緒に取り込まれるので、その目詰まりを防ぐためのフィルター等、多くの部品とメンテナンスを必要とします。メンテナンス面では、定期的な『較正』作業が必要となりますが、その為には、COガスをトンネル内に持ち込み、ホースからそのCOガスを直接吸い込ませて一旦ガス検知を最高値にもっていく、という作業が必要で、大変な手間と費用がかかります。

創発システム研究所の取り扱うこの『ポンプレスCO計』は、従来の『ポンプでガスを吸引する』という概念ではなく、直接機器を空気にさらすだけで一酸化炭素濃度を測ることができるというもの。電気化学方式でガスを検知するのです。

この方式だと、ポンプを使用しないので、まずポンプやホースが不要であること、またそれに係るその他の部品が極端に少なくて済むこと、それによって部品交換、部品の故障、メンテナンスにかかる手間も省かれる、というものです。先ほど出てきたメンテナンスの面では、機器の『較正』として必要な作業が、カセット式のカートリッジを年に1回ワンタッチで交換するだけという大変シンプルなもの。

さらに、一番のポイントは、従来品に比較し、機器を低価格でご提供できることです。
設置工事、機器のコンパクトさ、メンテナンス性から、従来機器よりぐっとコストを抑えることができます。

※具体的なコスト例は、国土交通省NETISホームページ上で詳しく公開されています
【技術名称】一酸化炭素濃度計 D-G102PM 
【登録番号】KK-100016-A

http://www.netis.mlit.go.jp/NetisRev/Search/NtDetail1.asp?REG_NO=KK-100016&TabType=2&nt=nt

このようにして計測された一酸化炭素濃度は、トンネル内の安全な環境を守るために、トンネルの換気計画等に利用されます。

一酸化炭素は大変危険な物質です。人間にとっても大変有害なものですので、無味無臭という人間の感覚で測れないものであるがゆえに、こういった機器の必要性は大きくなります。

近い将来、地球上の全ての自動車が全く一酸化炭素を排出しない時代が来るのでしょうか。
そのような時代には、この機器はいい意味で道路トンネル内に必要ではなくなるのかもしれませんね。

でもまだこの今の時代に、まだまだ必要とされている一酸化炭素濃度計を、安心で安全な道路トンネルのために広めていきたいと思っています。


  


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2010年07月27日

第20話 トンネルの断面形状

我々創発システム研究所は、道路トンネルの計測機器を扱っているため、業務上の資料などでトンネルのイラストを描くことがよくあります。

その際、トンネルの『設計図面』と呼ばれる資料を見ながら描くのですが、そこで気付いたことを、今回はいくつかお話させていただきたいと思います。

私たちはトンネルを実際に掘って作る側ではないので、素人目線から感じた『そうなんだー』というお話ですが、実際の土木の現場でトンネルを作っていらっしゃる方からすると、当たり前のことかもしれませんね。

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まず、道路トンネルというのは、数百mから長いものでは10km以上と、とても長い構造物です。

ですから、全体をひとつの図で表そうとする場合、『鳥瞰図 ちょうかんず』と呼ばれる『上空からトンネルを斜めに見下ろしたような』視点からの図で、全体の形状を表現します。
これは、カマボコのような形をながーく伸ばしたような絵になります。

もうひとつ、トンネルの形状をさらに詳細に把握する上で私たちがよく使うのは、『断面図』と呼ばれるトンネル形状を縦にスパッと切ったような図面です。

この断面図を見て分かることは、トンネルの断面形状というのはいろいろな種類があり、『ひとつのまるい円を道路面ですぱっと切ったような』まったくのまんまるい円形状を持つものもあれば、『上部が1つの半径を持つ円形で、下部がもうひとつの別の半径を持つ円形』というまったくの円形ではないもの、そして『天井面がアーチ状ではなく平らな四角い断面を持つもの』、と様々。トンネルの掘削方法や換気方法によって、その形もいろいろあることがわかります。

高速道路を走っていて、トンネル部分に差しかかると、急に視野が狭くなったような気がしますが、実際のジェットファン等がついているトンネルの路面から天井面までの高さは、場所にもよりますが、7mほどもあります。7mと言えば、ビルで言うと2階建てより少し高いくらいでしょうか。

道路トンネルには、大型バスや大型トラックなども通行しますので、『建築限界』といって、路面から4.5mの高さまでは、計測機器や標識、看板等、はみ出して設置してはいけないことになっています。

ですので、この建築限界の『外側』の天井面や壁面に、ジェットファンや各種計測機器等が設置されることになります。

そういったことを考えながら、私たちがトンネルのイラストを描く際にも、なるべく実物のトンネルに近いイメージになるように、高さであったり断面形状や路面等を作っていきます。

パソコン上でトンネルの形状を描いていく作業は数時間で完成しますが、実際のトンネルを設計し、それを山間部や都市部、あるいは海底などに実際に作って、車が安全・安心に通れる形に持っていくことは、大変な作業であり、何年もかかって完成する壮大な工程だと思います。

私たちは、その長い年月をかけて作られたトンネルに、車が安心して走行できるための『換気』の制御であったり、『火災』の見張りであったり、『交通計測』であったりのお手伝いをしています。




創発システム研究所がお届けするトンネルイラスト無料ダウンロードサイト
Tunnel Pictures Boxはこちら http://www.sohatsu.com/tpic/tpic1.htm
  


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2010年06月08日

第19話 トンネル換気国際シンポジウム

14th International Symposium on Aerodynamics and Ventilation of vehicle Tunnels

昨年2009年5月にアメリカのニュージャージー州にて開催された、BHR主催の第13回ISAAVT トンネルの換気に関する国際シンポジウム。

これまで、3年に一度、40年以上に渡り世界各地で開催されてきましたが、この度、2年に一度の開催となり、次回は2011年5月11日~13日の3日間、スコットランドのダンディーにて開催されることが発表されました。

前回に引き続き、創発システム研究所はオフィシャルスポンサーとして参加することも決定いたしましたので、ご報告いたします。

この学会は、道路トンネルのみならず、鉄道トンネルもシンポジウムの対象となっております。

世界中の、あらゆるトンネルの換気制御や安全に関わる人々が集まり、論文発表、ディスカッション、製品展示を行うもので、ヨーロッパ、アメリカにとどまらず、アジアからも、日本、韓国、中国等の研究者・エンジニアたちが集まります。

創発システム研究所の技術顧問であるアランバーディ―教授は、スコットランドにあるダンディー大学の教授です。今回このBHRシンポジムがダンディーにて開催されるにあたって、尽力されたと伺っています。

ダンディー市は、スコットランドの首都であるエジンバラから1時間くらいの距離にあります。

スコットランドの魅力を2つご紹介すると、まず、首都エジンバラからダンディーへ向かう途中に、セントアンドリュースという『ゴルフ発祥の地』があります。ゴルフがお好きな方にとっては、聖地的な場所かもしれませんね。
もうひとつの魅力は、スコットランドといえば、ウィスキーも有名ですね。ハイランド地方に行くと、ウィスキーの蒸留所がたくさんあります。

世界中の研究者たちの意見を聞くことができるこの国際シンポジウムは、参加することで毎回大変勉強になりますが、会議以外にも、普段見ることのできない海外のトンネルや、世界の文化に触れることができ、貴重な経験となっています。

ヨーロッパには、世界的にも有名なトンネルが数多くあります。
モンブラントンネルやゴットハルドトンネル、そして現在リニューアル中で来年完成予定のタウエルントンネル等、この分野に関わっている方なら一度は聞いたことがあるトンネルがいくつもあり、我々日本人にとっても興味深いですね。

このシンポジウムは誰でも参加することができますので、ご興味のある方は、この機会に参加されてみてはいかがでしょうか。詳しくはこちらのホームページをどうぞ。http://www.bhrconferences.com/isavt_14.aspx(英語)

また、世界に向けて日本の技術を発表してみよう、という方は、論文発表の詳細をご参考までにどうぞ

創発システム研究所からも、ダンディーへスタッフが参加予定です。
この機会に、みなさんも、世界の技術に触れ、日本の技術を発信しに、ご一緒に参加されませんか?
  


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2010年06月03日

第18話 トンネル換気用語をドイツ語で言うと・・・

今回のトンネル雑記帳は、ドイツ語のお勉強です。以前、このトンネル雑記帳『第14話』にて、『トンネル・換気・シミュレーション用語を英語で言うと・・・』という話題をご紹介しました。

今回は、去る2010年5月に行われた、オーストリアグラーツ会議に絡み、『ドイツ語』でのトンネル換気用語をご紹介いたします。普段、日本ではあまりドイツ語での表現に触れることはありませんが、何かの機会に皆さんがドイツ語用語に直面した際に、お役に立てれば幸いです。

今回の用語は、グラーツ会議でわれわれが手にした様々な資料やパンフレットに掲載されているトンネル換気用語から集めてみました。

ここでひとつ!、みなさんにドイツ語についての雑学をご紹介します。
日本語にも英語にもないドイツ語独特の名詞の考え方、みなさん御存じですか?

実は、ドイツ語の名詞は、全て[男 der][女 dee][中性 das]に分けられていて、例えば、[トンネル]という単語の場合、[トンネル]は[男]となるので、[der Tunnel]となります。

もしみなさんがドイツ語の辞書などを手に取る機会があれば、一度辞書を引いてみてください。
実際に単語の後に、[男][女][中]と書いてあります。
日本人にとっては、とても興味深い考え方ですね!

こういった意味も含め、下記に表示する単語を見て頂くと、さらに興味深いですよ。
トンネルは[男]で、安全は[女]・・・なるほど。
高速道路は[女]か・・・ふむふむ。

ドイツ語は発音も独特ですので、ここでの表記を参考に、どういった発音で読むのか、ご自分で調べてみてはいかがでしょうか。。。

school    school    school    school    school    school    school    school    school    

トンネル・・・der Tunnel [男]
安全・・・dee Sicherheit [女]
換気・・・die Belüftung [女]
火災実験・・・der Brandversuch [男]
・・・der Rauch [男]
AV計・・・das Luftströmungsmessgeräte [中]
VI計・・・das Sichtweitenmessgeräte [中]
CO計・・・der CO-Sensoren [男]
視界・・・dee Sichtbarkeit [女]
高速道路
・・・dee Autobahn [女]
制御・・・dee Kontrolle[女]
 

※パソコンの設定によっては、ドイツ語表記が正しく表示されないことがあります  


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2010年05月20日

第17話 ヨーロッパ高速道路1500kmの旅

今回のトンネル雑記帳は、オーストリアの『グラーツ会議』に出席するために訪れた、ヨーロッパでの高速道路1500kmの旅をご紹介いたします。

※グラーツ会議での弊社発表論文『TUNNNEL SAFETY AND VENTILATION』に関するお問い合わせは、E-mail:info@sohatsu.com 又は TEL:(078)304-5002 へ。

まずは今回の移動ルートのご紹介から。
旅の始点は、オーストリアのウィーン国際空港。
空港を降りて、日本で手配してあったレンタカーを借ります。

そして、ウィーンから少し南へと向かい、グラーツにて会議に出席、その後国道2号線を西へと走り、途中『タウエルントンネル』を見学、それから北へと走ると、ドイツのザルツブルグへと到達します。
ドイツでは、イーセンという街にある『LISTEC社』を訪問。
社長であるシェケンフォファー氏とミーティングをした後、今度は東へ東へと進路を変え、途中オーストリアのリンツという街で宿泊。その後チェコへと入り、『クロス社』を訪ねました。
その走行距離、なんと約1500km!!
ヨーロッパの高速道路と、美しい風景の数々をお届けします。。。

まず、今回の旅の友となるレンタカーは、もちろん、ヨーロッパを代表するドイツ車『メルセデスベンツ』。長距離の高速道路走行でも、大変安定した走りで大満足!!
ヨーロッパの高速道路も日本と同じく、制限速度は100kmほどですが、車の走りがいいせいか(・・;)…、地元の人は150kmくらいで飛ばす人が多かったです。
まずは、ウィーン国際空港から、今回の会議のあるグラーツへと向かいます。


グラーツ会議では、当社の三谷が論文発表を行いました。
論文タイトルは『TUNNNEL SAFETY AND VENTILATION』。
これは、ジェットファンインバータ制御について、グラーツ会議のテーマでもある『安全』に視点を置き、発表したものです。
今回の会議でも、世界中から集まったトンネル換気分野を研究する企業の技術者や大学の研究者たちと、大変有意義な意見交換をすることができました。

世界各国の人々が意見を述べる国際会議ですので、会場には英語・独語の同時通訳の設備も。
当社三谷の発表は英語で行いましたが、独語の場合は、英語への同時通訳付きです。

グラーツでの会議が終わった日の夜間に行われたのは、オーストリアの『カルテンバッハトンネル』にて行われた、火災実験の様子。

開通前のトンネルを使い、今回の会議の参加者たちが実際の火災実験の模様を見学することができました



今回の会議を終え、グラーツを後にした私たちは、国道2号線を西に進み、高速道路をザルツブルグへ向けて走りました。そして、その途中にある『タウエルントンネル』を見学することができました。
タウエルントンネルは、当初対面通行で供用されていた6kmほどのトンネルです。

最近になってもう1本のトンネルが完成し、片側通行トンネルへと移行するため、現在改修工事中となっている旧トンネルを見学させてもらえることに。大変有意義な経験となりました。

ヨーロッパの高速道路は基本的には無料ですが、タウエルントンネルは有料トンネルです。トンネルにゲートがあり、通行には30ユーロの料金がかかります。

この時期のオーストリアの山は、まだ雪が残ります!!



そして我々が次に到着したのは、ドイツのイ―センという街。
電子ケーブル式火災検知器の『LISTEC社』を訪ねました。

イ―センは、ドイツミュンヘンの東に位置します。
我々は、オーストリアから高速道路を使って、ドイツのザルツブルグ→ローゼンハイムを経てイーセンへと入りました。


LISTEC社訪問を終え、ドイツを後にした私たちは、今度は東へと進路を変えて、また高速道路をひた走りました。

途中、ドナウ川沿いバッハウ渓谷のメルクという街で宿泊。このあたりの風景も、ヨーロッパの情緒たっぷりで大変きれいです。



次に我々が向かうのは、チェコ。

オーストリアを抜けてチェコへ向かいました。オーストリアとチェコは、車で1時間ほどの隣り合う国ですが、国境を超えると、言葉も全く違う、別の国です。

車窓から見えるこの景色のすばらしいこと!!







チェコで我々が訪れたのは、『CROSS社』。創発システム研究所では、CROSS社の道路気象観測装置を取り扱っています。

昨年のハイウェイテクノフェアでもご紹介させていただきました。

・・・ご興味のある方は、創発システム研究所までどうぞ。。。


そして、チェコを後にした我々は、陸路、旅の始点であるオーストリアのウィーンへと戻ってきました。

写真はウィーンにあるステファン寺院。すばらしい!!の一言です!




今回の旅の距離、陸路にて約1500km。ガソリンを満タンで3回分!!。ちなみにヨーロッパのガソリンは現在1リットル=150円ほどでしょうか。

今回我々は、グラーツでのトンネルの換気と安全に関する国際会議での情報交換、オーストリアの2つのトンネル見学、そしてヨーロッパの高速道路を実際に1500km走ってみて感じたこと、と様々な実のある経験を得ることができました。創発システム研究所がお届けするヨーロッパ情報、今回もいかがでしたでしょうか。。。
  


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2010年04月20日

第16話 恵那山トンネル

今回は、日本で『4番目に長い』恵那山トンネルのお話です。

これまでのトンネル雑記帳では、日本で一番目に長い『関越トンネル』、2番目に長い『飛騨トンネル』の話題をお届けしてきました。

今回は『4番目』に長いトンネルのお話です。

この恵那山トンネルについては、我々の手元に、とても貴重な品物があります

これは、今から35年前、1975年(昭和50年)に、恵那山トンネルが開通した際、『開通記念』として作られた『恵那山トンネル』パッケージのたばこ『チェリー』です。

何十年も前のものですから、もうたばことしては使用できないと思われますが、35年前の供用開始当時、日本一の長さを誇った道路トンネルの開通に、世間が記念ムードだったことが想像できる貴重な資料です

側面には『恵那山トンネル開通記念』の文字が。

現代の禁煙指向の日本においては、このような記念品はもう作られないでしょうが、35年前の日本においては、『チェリー』というたばこに開通記念パッケージが出る、という、その当時の日本の時代背景も感じさせられる品物です。


前回の雑記帳の中で、『恵那山トンネル』の供用にあたり、日本で初めてコンピュータシミュレーションを用いて開発された『予測換気制御方式』に関する論文の話題に触れました。

このような35年前の貴重な論文や、今回のような資料があるのも、創発システム研究所には、昭和50年当時恵那山トンネルの供用に関わっていたスタッフがいるからなのです。

恵那山トンネルは、長野県と岐阜県をまたぐ中央自動車道にあり、延長は8.7kmです。

このような長い道路トンネルには『換気』が欠かせませんが、トンネルの換気方式には『縦流』『横流』があります。開通当時の恵那山トンネルは、対面通行トンネルであり、『横流式』の換気方式を採用していました。
(現在は上り下り2本の供用となり、片側通行縦流式換気方式となっています)

『横流式』の換気方式とは、トンネルの天井部分に送気用の軌道と排気用の軌道を設け、外のきれいな空気を一方の送風機からトンネル内に送り込み、トンネル内の汚れた空気をもう一方の排気用の軌道から外へと送り出すことで、トンネル内に横流の換気効果を得るしくみです。


この横流換気方式が安全であることから、特にヨーロッパでは現在でもこの『横流式』換気方式が主流です。

現在の縦流換気トンネルが主流の日本において、当時『横流式』換気方式を採用していた恵那山トンネルは、、貴重なトンネルであると言えます。

この横流換気方式には、日本の縦流換気式トンネルでよく見かけるあの大きな『ジェットファン』はありません。
恵那山トンネルは、延長8.7kmほどですが、その中で二ヶ所の大きな換気塔を持ち、そこに取り付けられた非常に大きな送風機と排風機を使って空気の流れを作っています。

横流式換気の制御方式には、『回転数制御』『翼角制御』2つの制御方式があり、開通時恵那山トンネルが採用したのは『回転数制御』です。

これは、換気機の駆動に『サイリスモータ』を使い、換気の必要性に応じて回転数を変えることで、換気効果を調整するものです。

長く大きな道路トンネルの換気をするための大変大きな換気機の回転数を変えるには、それなりの大変大きな電力を必要とします。

35年前の技術に開発されたこの回転数制御は、近年では『省エネルギー』をテーマに最近注目されているジェットファンのインバータ駆動に繋がっています。。

古い時代の技術を知った上での、新しい技術に向けてのチャレンジがここにあります。

現在では日本で『4番目』に長いこの恵那山トンネル。
通行する機会がありましたら、またこの話を思い出してみて下さいね。

次回のトンネル雑記帳もどうぞお楽しみに!
  


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2010年03月23日

第15話 故きを温ねて新しきを知る

今回は、『温故知新』がテーマです。

私達の日々の業務は、新しい技術、新しい知識を見つけ出し、それを習得していくことに多くの時間を費やしているのがほとんどだと思います。

実際に道路トンネルの分野においても、新しい時代に向け、新技術は日々どんどん進歩していっています。

新しい技術や知識の情報は、時代に合わせてどんどん生まれていっていますが、その『最新技術』が、そこに辿り着くまでの基礎となったものに触れてみるのも、ひとつの勉強だと思いませんか?

今回のトンネル雑記帳は、『故きを温ねて』みたいと思います。

創発システム研究所のホームページでは、情報サービスのひとつとして、『論文紹介』のページがあります。
⇒詳しくはこちらをご覧下さい http://www.sohatsu.com/Jsite/information/i-2.htm

ここには、道路トンネル業界に関する様々な論文の要約(アブストラクト)をご覧頂くことができます。過去から現在まで、様々な学会で報告された論文が、日本国内、海外で発表されたものも含め、掲載されています。

新しいものでは、2009年アメリカで開催されたBHR 13th.ISAVVTで最高論文賞を頂いた『インバータ駆動ジェットファンによるトンネル換気コスト削減』の論文。まさにこれからの新しい時代に向けた、省エネルギーをテーマにした論文です。

これに対し、『故きを温ね』たい方に読んでいただきたいのが、時代をさかのぼること33年前。1977年(昭和52年)7月に、土木学会の論文上で発表された『長大トンネルにおける新しい換気制御』という論文。

これは、今から35年前、1975年(昭和50年)に、当時の日本では最長となる、延長8kmを越える『恵那山トンネル』の供用にあたり、日本で初めて、コンピュータシミュレーションを用いて開発された『予測換気制御方式』に関する論文です。

当時、対面通行、横流換気の長大トンネルにおいて、交通流を考慮して予測換気制御を考えたのはこれが初めてでした。この当時の換気制御の考え方を応用し、それから10年後の1985年(昭和60年)に供用される『関越トンネル』の換気制御の考え方へと繋がっていったのです。

当時ではまだ全く新しかったこの『予測換気制御』の考え方は、関越トンネル開通の年(1985年昭和60年)に、発明協会の全国発明表彰を頂くこととなりました。

そしてこの当時の換気制御の考え方は、数十年経った現在でも、基本的な考え方として応用されています。

当時は、『新しい』考え方であったものでも、現在では『基本的なこと』として認識されていますが、まだ今ほど当たり前にコンピュータが仕事の要ではなかった時代、長大トンネルの換気について真剣に考えていた話に触れてみたいと思いませんか?

『故きを温ねる』ことで、そこからまた新しい時代の技術に向けて、見る視野が少し広がるかもしれませんね。

創発システム研究所のホームページでは、この他にも数々の換気制御に関する論文を掲載しています。
アブストラクト(要約)での掲載ですが、全文をぜひ読んでみたい!と思われる方は、創発システム研究所までご連絡頂ければ、論文コピーを送付させて頂きますので、お問い合わせくださいませ。
(英文の論文は、原文、翻訳の2通りあります)
サイトhttp://www.sohatsu.com/Jsite/information/i-2.htm
問い合わせinfo@sohatsu.com

皆様の勉強心のお役に立てれば幸いです。どうぞご活用くださいませ。
次回もトンネル雑記帳をどうぞお楽しみに!
  


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2010年02月18日

第14話 トンネル・換気・シミュレーション用語を英語で言うと

今回のトンネル雑記帳は、きっと皆様のお役に立つであろう、英語のお勉強です(^^)。

先日、創発システム研究所では、創業10周年社内講演会として、技術発表会を『英語』を基調として行いました。

専門技術を『英語』で伝える、そこで飛び交ったのは、やはりこの分野に関する専門的な英単語の数々・・・。

一般的な中学・高校で習う英語の勉強では出てこない、この専門分野に関する英単語。
今回は、創発システム研究所が、日頃業務の上でよく使う英単語をひとまとめにしてご紹介!!

皆様の業務の上で、いつかお役に立つ場面があればと思い、まとめてみました。
日頃英語でよく耳にする単語でも、スペルがわからないんだけど・・・という時など、どうぞ辞書代わり?にお使いくださいませ。。。

school  school  school  school  school  school  school  school  school  school  school  school  school  

トンネル    Tunnel
換気    Ventilation
縦流換気    Longitudinal Ventilation
対面通行    bi-directional traffic / two way traffic
片側通行    one-way traffic
制御    control
インバータ駆動  inverter-driven
AV計    Anemometer
VI計    Visibility monitor
CO計    CO monitor
火災検知ケーブルElectric cable with thermometer sensors
トラフィックカウンター  Traffic counter
気流     Air flow
視界     Visibility
煤煙     soot,smoke
一酸化炭素濃度 concentration of carbon monoxide
火災実験     Fire Test
省エネルギー   Energy-saving
トンネル防災システム Tunnel Disaster Prevention System
システム開発   System Development
シミュレーション  Simulation
渋滞     Congestion
突発事故検出システム Accident detection systems
温度変化     temperature change


school  school  school  school  school  school  school  school  school  school  school  school  school  

普段の業務で気軽に使ってみてくださいね!
次回のトンネル雑記帳もどうぞお楽しみに!!

  


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2010年01月14日

第13話 近畿圏の道路網 Part2

前回に引き続き、今回も近畿圏を繋ぐ道路網について、創発システム研究所のある『神戸』を視点としながら、お話させていただこうと思います。

前回は都市部である神戸、大阪、京都を中心にお届けいたしましたが、今回は範囲を広げて、近畿各県へと繋がる道路網についてのお話です(^^)/

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まずは、神戸から海外へ行く際のアクセスについて。

関西の空の玄関である関西国際空港は、大阪府の南、和歌山県のすぐ近く泉佐野市にあり、神戸からは大阪湾を挟んでちょうど海の向こうに見えています。

神戸からこの関西国際空港までのアクセスは、空港バスや自家用車を使って車で行く『陸のアクセス』と、高速船に乗って大阪湾を直進する『海のアクセス』の2通りがあります。

海のアクセスは、近年神戸空港が開港したことに伴い、神戸空港と関西国際空港との間を海上を利用してスムーズに繋ごうとするもので、神戸に住む私達にとっては、海の向こうに見えている関西国際空港までのアクセスの選択肢が増え、喜ばしいことです。

陸のアクセスについては、地図上で見ると、大阪湾をぐるーっと回ってけっこう遠くまで行かなくてはならないように見えますが、これが意外とスムーズなアクセスなのです。

神戸から関西国際空港まで、ちょうど大阪湾を囲むように繋がっている阪神高速湾岸線。この高速道路は車線が広い上に、交通量が比較的少なく、大変走りやすい上に、海に面して走っているため、視界に圧迫感が全くないのがドライバーにお勧め!夜にはライトアップされたきれいなブリッジをいくつも通りながら、途中大阪のUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)の真横などを通りつつ、とても快適なドライブを楽しみながら、関西国際空港まで到着します。

所要時間は1時間弱で、料金は、割引時間帯にもよりますが、2000円以下で行けます。
何より走りやすさが2重マルの高速道路です(^^)

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そして次は、神戸と奈良との関係について。

仕事の休みの日はちょっと奈良まで。
奈良県で今話題になっている、邪馬台国遺跡の発掘現場を一目見てみようと日帰り旅行。

奈良県桜井市で、今世紀最大といわれる古墳跡が発見されたのをご存知ですか?

歴史の謎を紐解くこの貴重な発掘現場へ、神戸から車に乗って奈良県桜井市へ。
※この話題については、ブログ『神戸の風』でも掲載しております。ご興味のある方はこちらをどうぞ(^^)
http://kobewind.ko-co.jp/

阪神高速3号神戸線から、大阪市内の1号環状線を経由して14号松原線。そのまま繋がっている西名阪自動車道を通り、神戸から奈良県まで一度も高速を降りることなく一直線で到着。

所要時間約1時間半で、料金はETC割引と休日割引で片道1440円。
貴重な考古学の現場を自分の目で確かめ、邪馬台国はほんとうはどこにあったのだろうか・・・といろいろな思いを巡らせながら、帰路神戸へ。日帰りで十分行ける距離です。

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次は神戸と和歌山の関係。
和歌山県は、近畿圏に暮らす私達にとって、ちょっと遠くまでドライブ気分を味わいながら、小旅行を楽しむにはぴったりのお出掛けスポットです。

黒潮の流れる温暖な海流に乗ってやってくる黒マグロをお目当てに行ったり、イルカの群れを見に行ったり、温泉に浸かりに行ったりと、楽しみはいろいろ。
また、和歌山県といえば世界遺産にも登録されている熊野古道も有名ですね。

神戸から和歌山へのアクセスは、神戸六甲から阪神高速湾岸線に乗り、関西国際空港との分岐で阪和自動車道へ。
現在整備されている終点の南部(みなべ)まで行けば、そこはもう近畿圏のリゾート地である白浜まで目の前。走行距離にして150kmほど。所要時間はゆっくりドライブを楽しみながら走って3時間ほど。料金は、通常だと神戸からみなべまで4,500円かかりますが、そこは皆様ご存知の、ETCをつけて休日上限1,000円の割引の楽しみが生かせるところです(上限1000円対象は阪和自動車道の区間のみ)。

将来的には、この阪和自動車道が紀伊半島をぐるっと繋がり、三重県まで行けるようになるそうですよ。楽しみ!

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次は神戸と滋賀県の関係です。
滋賀県と言えば、『琵琶湖』で有名です。琵琶湖は『近畿のみずがめ』と言われるほど広大な湖で、その面積は湖として日本一。琵琶湖は県の真ん中に位置し、滋賀県に行く場合、気をつけないといけないのは、電車で行く場合も車で行く場合も、目的地が『湖西』か『湖東』かということ。

なにせ、琵琶湖は一周200km近くもあります。
この選択を間違うと、琵琶湖をぐるーっと一周!ということにもなりかねませんのでご注意を(ただ、琵琶湖には琵琶湖大橋というのが架かっていて、一周しなくても対岸へ行けるようにはなっていますが)。

比叡山延暦寺など、滋賀県西部の山々などに参拝やキャンプへ行く場合は『湖西』を、草津市や彦根市、さらにはその先の名古屋などへ行こうと思われている方は、『湖東』を走る道路や電車を利用しなければなりません。

それにしても琵琶湖は近くで見ると『海かな?』と思うくらい広大ですばらしい景色です。

神戸からは、阪神高速から名神高速へ、京都を過ぎればすぐのところ。
所要時間も2時間弱ですので、こちらも日帰りで楽しめるスポットです。

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以上のように、我々創発システム研究所のある『神戸』を視点にしながら、近畿圏の道路網について様々な例を挙げてお伝えしてみました。

あらためて、近畿2府4県には、それぞれに文化があり、特色があり、それらの地域が一本の『道』で繋がることで、また近畿圏というひとつの大きな文化が生まれているのだなと感じます。

近畿圏にお住まいの皆さんも、その他の地域にお住まいの皆さんも、また時間のある時にでも地図などを広げてみて、あらためて地域の道路網について考えてみるのもおもしろいかもしれませんね。

次回も創発システム研究所がお届けするトンネル雑記帳をどうぞお楽しみに!!

  


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2009年12月10日

第12話 近畿圏の道路網 Part1

今回は、近畿圏の道路網について、Part1,Part2にわたり、創発視点で事例をご紹介しながら、お話をお届けさせていただこうと思います。

これを読めば、皆さんも近畿圏道路ツウ・・・となれるでしょうか?

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一般的に『近畿2府4県』で語られることの多いいわゆる近畿地方は、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県から成り立っています。

我々創発システム研究所は、その中の『兵庫県』の県庁所在地である『神戸市』に位置しているわけですが、近畿圏に住んでいらっしゃる方でしたら、なんとなく、この近畿圏の都市間の位置関係や、移動に使う道路網などがぱっと感覚的にイメージされると思いますが、その他の地域の方からすれば、神戸と大阪、京都の関係など、地図を開いてあらためてよーく見てみないと、理解するのが難しいこところだと思います。

ということで、まずは各府県の位置関係についてご説明しておきます。

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図を見ていただくとよくわかるように、瀬戸内海の大阪湾を囲むように、兵庫県、大阪府、和歌山県の3府県が位置しています。

兵庫県は大変面積が広く、南は瀬戸内海、北は日本海に面していて、県北部では豪雪となる地域も多く、山間部が多いため冬場は道路も凍結します。同じ兵庫県内とはいっても、南部にある神戸市とは全く気候が異なります。

また、和歌山県に至っては、日本全体から見ると本州の最南端に位置し、太平洋の温暖な海流が流れ込み、春の訪れも本州一早い県であることで知られています。

近畿圏は豪雪の日本海側から温暖な太平洋側までまたがり、気候も大変変化に富んでいますので、一言で近畿は寒いとか暖かいとかくくるのが難しいところです。

大阪府のような大都市部、神戸のような異国情緒漂う国際的な港街、京都奈良の歴史都市、和歌山はイルカやくじらも訪れる海、滋賀は琵琶湖畔のリゾート地、とそれぞれの特色も豊かです。

これらの近畿圏の都市間の道路網について、Part1では主に、近畿地方の中心となるいわゆる関西圏(大阪、京都、神戸を称して京阪神地区と言います)に焦点を当て、我々の拠点である神戸を中心に、お話させていただこうと思います。

神戸から関西各都市を車で旅しているような気分に浸りながら、読んで見てくださいませ(^^)/

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まずは神戸を始点とした日本各地への道路網について。

創発システム研究所から車で10分ほどのところに、ポートアイランドという人工島があります。
ここは、世界中から大型のコンテナ船が入港する日本でも有数の国際貿易港です。
ここで海外からの荷物を受け取り、日本各地へと高速道路で運ぶアクセスについての例をご紹介します。

このポートアイランド島と陸の神戸を結ぶのが、海底を通る『港島トンネル』です。
神戸港沖に浮かぶポートアイランドと陸地を結ぶアクセスには、海上に架かる『神戸大橋』と、海底を通る『港島トンネル』の2通りがありますが、この港島トンネルを通ることで、その先に繋がる『新神戸トンネル』へのアクセスが一本で繋がり、抜群に便利なのです。

この『新神戸トンネル』に繋がることで、そのまま阪神高速7号北神戸線と直結し、西は中国自動車道を通って中国・九州地方まで、北は舞鶴自動車道を通って日本海側へ、南は本四連絡道を通って四国へ、東は名神自動車道を通って中部・関東へと、日本全国どこへでもスムーズに高速道路で繋がることができます。将来的にはこの『港島トンネル』と『新神戸トンネル』とが乗り降り無しで直接繋がる予定だそうです。

これから更に高速道路網が整備され、海外からの海路の輸送と、日本国内の陸路の輸送がひとつに繋がることで、神戸は国際輸送における心臓部のような役割を果たすこととなりそうです。神戸を中心見ると、日本国内に血管のように張り巡らされた道路網へのアクセスは今後ますます充実しようとしています。

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次は、神戸と京都の道路関係について。
お正月初詣。京都へ初詣にお出掛けするとします。

神戸京橋ICからから阪神高速3号神戸線に乗り、西宮jctで名神高速道路へ乗り換え。京都南ICで降りればそこはもう歴史情緒溢れる古都京都。
少し走るだけで街のあちらこちらに残る古いお寺の風情を楽しみながら、堀川通を上ること20分。
上賀茂神社で無病息災をお願いして、京都の歴史に浸りながら、ついでに古都散策。

世界的な観光地である京都は、一年を通して観光渋滞が多いことで知られていましたが、近年京都市内の高速道路整備が進み、その完成を楽しみにしていることころです。

古都京都の景観を残しつつ、京都市内に高速道路を整備していくことは、他の近代的な都市部とは違い、独特のアイデアが生かされているそうで、なんと京都市内に架かる現在建設中の阪神高速8号京都線では、橋脚の一部が『鳥居』をイメージした形になっているとか!さらに、京都市内にある十条換気所のデザインは、伝統的な伏見の酒蔵をイメージしたデザインになっている!ということで、皆さんもぜひ見てみたいと思いませんか?

歴史ある京都の町並みにしっくりとマッチするこれらの高速道路、ぜひ京都まで出掛けて行って、一見する価値ありですね。

神戸から京都までは、所要時間約1時間で高速料金はETC割引と休日割引料金で、片道1500円。

一日で十分あちこち満喫できる距離感です。

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次は、神戸と大阪との関係。
神戸から大阪のお客様のもとへ車で行く場合の例を挙げてみます。
阪神高速3号神戸線に乗り、そのまま大阪市内へと続く阪神高速1号環状線へ。
都市部のビルの合間を走るこの環状線は、まさに大都会の主要交通網。神戸のように海と山を眺めながらゆっくりと走る高速道路と違い、大阪は大都会であり、昼間の車の通行料も格段に違います。

大阪は昔からの商人の町ですので、毎月5日と10日の通称『ごとび』と呼ばれる日には、取引先さんとの集金等の関係で、通常の平日より車が混み合うと昔からよく言われています。大阪の都心部の環状線に乗り、あせって出口を間違えて通り過ぎてしまっても、環状なので、また一周すると次のチャンスが回ってきます。

環状線の高速道路を降りると、大阪市内には南北に『御堂筋』と『四ツ橋筋』が走っています。
大阪市内の主要通路は、一方通行が多いですので、目的地をお探しの方はくれぐれもご注意を。ただし、駐車場は街中あちこちに整備されていますので、逆に車でも行きやすい街でもあります。

神戸と大阪は阪神高速を利用して30分ほどの距離感ですので、簡単に行き来が出来る距離ですし、神戸と大阪では街の雰囲気はそれこそがらりと違いますが、同じ生活圏内のお隣の都市、といった感覚です。

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このように、関西地区は、面積が狭い割りには、各都市間の道路網がしっかりと整備され、各方面への移動が短時間で回ることができ、大都市の関東圏ほど網の目のように道路が整備されている訳ではありませんが、日本各地への道路導線もきれいに整備されているなあ、と関西人としては自負しております。

大阪はよく『食い倒れの町』と言われますが、新鮮でおいしい食材が産地から大阪へと集まる『道』が昔からしっかり整備されていたからこそ、日本海北近畿で捕れたカニが大阪の町へ運ばれて『カニ道楽』が有名になり、京都のお隣福井県の日本海で捕れた鯖が大阪へ運ばれ『鯖寿司』が有名になり、瀬戸内海明石で捕れたタコが大阪に運ばれ『タコ焼き』が有名になるなど、この街の食文化が発展してきた訳ですね。

関西圏以外にお住まいの方々にとって、今回の記事で少しでも関西の道路網について、土地感覚をイメージしていただければ幸いです。

今回は、近畿圏の中の中心都市部である京阪神地区の道路網についてご紹介しましたが、次回Part2では、さらに範囲を広げ、神戸から奈良、和歌山、滋賀への道路網について、もう少し皆さんにお届けしたいと思います。

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今年も残すところあとわずかとなりました。

年末年始には、皆さん高速道路を利用して、渋滞を覚悟してでも、お正月を故郷で過ごされるために帰省される方も多いかと思います。

道路にまつわるいろいろな話題をお届けしてまいりましたが、そういった情報も頭に入れつつ、また違った角度から見る道路やトンネルを走行しながら、ドライブを楽しんでみて下さい。

来年も、創発システム研究所がお届けするトンネル雑記帳をどうぞお楽しみに!
  


Posted by 創発システム研究所 at 13:38Comments(0)

2009年11月05日

第11話 高速道路を構成するいろいろなKeyword

いつも創発システム研究所の『トンネル雑記帳』をご愛読いただきましてありがとうございます。

2009年1月より開始したこのトンネル雑記帳ですが、早くも第11話目となりました。
少しでも、この道路トンネル分野にご興味のある皆様の、熱い『勉強心』のお役に立てていれば・・・幸いです。。。

ところで、、この分野に興味をお持ちで、トンネル雑記帳を読んでいただいていらっしゃる皆様は、いったいどのような検索Keywordでこのページに辿りついていらっしゃる方が多いと思いますか?

実は、このトンネル雑記帳に辿り着いていらっしゃる読者の方の検索Keywordで、いつもトップに来るのが、『日本一長いトンネル』という検索ワードです。

ちなみにgoogleでも、同じように検索していただくと、この創発システム研究所のトンネル雑記帳が常に上位に表示されます。

みなさんが、トンネルに関するいろいろな情報をさがしていらっしゃるのだなーということがよく分かります。

ということで、今回の雑記帳は、日々この分野で業務をしている私たちが関わることの多い、『高速道路』や『トンネル』について、当たり前のようで、それでいて日頃あまり深く考えることもない、基本的なお話を記事にしてみました。

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一言で『高速道路』と言っても、実にいろいろな構造、設備から成り立ち、また様々な分野の専門技術によって作られているんだなーと感じていただけたら幸いです。

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まず、最初は『道』について。
高速道路は、もちろん『高速』で車が走る道路ですから、一般の車道や歩道とは一線を画すため、高架になっていることがほとんどです。

道路を高架にするためには、あの大きな道路を支えるためのしっかりとした橋脚が必要ですので、強度はどれくらい必要か、どれくらいの太さで、設置の間隔はどれくらいが適当か、等など様々な条件を専門的に計算して、それを作る土木建築のプロの分野の人々によって、高速道路を支える『足』が作られていきます。

その橋脚の上に乗る『道』の部分は、対面通行にするのか、片側通行にするのか、インターチェンジジャンクションはどこに設置すればスムーズに車の流れができるかなど、、十分考慮された上で『道』が作られていきます。

いろいろな方面へ方向転換できるジャンクションは、上空から見たらくるくるくるくる道路が重なって、このスペースでよくこの流れが考えられているなーと関心させられるものです。

そして、その橋脚に支えられて出来上がった道路の上には、実に様々なものが載っています。

まずは高速道路を走っていてよく目に付くものといえば、道路標識
これにはいろいろな種類のものがあります。

皆さんが一番ドライブ中意識して見ているのが、行き先を告げる案内板ですね。
免許をお持ちの方には常識かと思いますが、高速道路など有料道路の案内板は『緑色』、一般道の案内版は『青色』です。
高速道路は果てしなく遠くまで繋がっていますので、行き先板も『大阪まで150キロ』などと途方もなく遠い場所の案内までしてくれています。でもこれを見ることで、自分の行きたい場所まであと何分くらいだなーとか、次のSAでちょっと休憩しようかなとか予想することができますね。

この他に、高速道路の標識には、行き先案内だけでなく『キロポスト』と呼ばれる表示板もあります。

これは、例えば北陸自動車道だと、その高速道路の始点は新潟中央JCT(新潟県)で、終点は米原IC(滋賀県)となり、全長は実に480キロ弱。新潟県、富山県、石川県、福井県、滋賀県と5つも県をまたいで繋がっているのですが、その始点を0.0キロポストとして終点まで通しでキロ毎に10.0キロポスト地点、20.0キロポスト地点と100m毎に小さい標識がついています。

それを見ることで、北陸自動車道の一部分だけを走っている方でも、今北陸道の何キロ地点を走ってるんだなと知ることができるのです。

また、その他の道路標識といえば、最近では電光掲示板で渋滞情報天候情報など、リアルタイムで表示してくれるものもどんどん増え、ドライブ情報は道路の上に満載です。

でも、ドライブ中一番目にしてうれしい標識は、やっぱり『県境』の標識だと思いませんか?
走りながらここまでが大阪府、ここからが京都府、という境目を、今、自分が通過したんだーということがはっきりとわかり、なんだかうれしくなる瞬間ですよね。

その他にも、山間部では落石注意や動物の横断注意など、風の強い場所では横風注意など、ドライブ中気にとめておいたほうがよい標識もたくさんありますので、もちろんまっすぐ前を見て運転しながらも、そういった標識をちらっと頭の中にとめておいて下さいね。

道路標識のほかにも、道路上には様々な設備がついています。

例えば、交通量を計測するトラフィックカウンター。我々創発システム研究所はこの分野のプロフェッショナルですが、道路脇に設置した交通計測機器(TRAFICON参照)によって、時間毎の交通台数を計測したり、車種別の交通量を計測したりしながら、渋滞予測や高速道路の利用状況の把握に役立てています。

その他にも、高速道路の上には、道路凍結などの気象変化を監視する機器や、ドライバーの皆さんがスピードを出し過ぎないように監視するスピード検知機器、非常の際にすぐに管制室まで連絡することができる非常電話、夜間のドライブでも見通しがいいように、等間隔で設置された照明灯などなど、実に様々な機器、設備から成り立っています。

設備面だけでなく、建物としては、休憩に必要なサービスエリアパーキングエリア。これは前回の雑記帳でもお話しした通り、SA/PAはただ単にトイレ休憩ができればよいという発想の建物ではなく、最近ではコンビニやレストラン、ショッピングゾーンやホテルまで、癒しをテーマにいろいろなアイデアのものが次々に作られています。

そして近年ETCの普及により、スマートインターチェンジと呼ばれる入口出口がSAに設置されたりもしているのをご存知ですか?これは、既存のSAやPAに、ETC車専用の簡単なインターチェンジを設置することで、高速道路に簡単に乗り降り出来るようにするもの。ますますSAの利用は便利になってきています。

その他に高速道路にあるものとして、やはり一番大きなものは、トンネルです。

山間部では山を突き抜ける為のトンネル、都会では土地を有効に活用するための地下にもぐるトンネル、また海峡では海を越えて道路を繋ぐための海にもぐるトンネル、掘る場所は様々ですが、トンネルを掘る、ということは大変な技術と計画と歳月が必要です。

そうして作られたトンネルは、これもまた様々な機器によって安全で安心な供用が保たれています。

暗いトンネルを常に明るく照らす照明器具、トンネル内の風速を計る風速計、一酸化炭素濃度を測るCO計、煙霧透過率を見る透過率計(VI計)、火災等の非常時を検知する火災検知器、換気を制御するジェットファン、などなど、いろいろなものがついています。

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ひとたび高速道路を語るだけで、これだけ多くの構成要素が並びました。
私達創発システム研究所では、日々の業務の中でよく耳にする言葉ばかりですが、あらためて書き出してみると実に様々な要素から成り立っているんだなーと、実感させられる一日でした。

次回もトンネル雑記帳をどうぞお楽しみに
  


Posted by 創発システム研究所 at 09:12Comments(0)

2009年09月17日

第10話 サービスエリア ~スコットランドScotland~

日本の高速道路のサービスエリアは、ここ数年間で単なる移動手段としての休憩所から、『楽しむ』ためのお出かけスポットとしてその役割を大きく変えつつあります。

近年のその充実ぶりはすばらしく、高速に乗って車で目的地に向かう事プラス、サービスエリアに立ち寄る事自体が目的となってきています。

最近立ち寄ったサービスエリアでは、その土地で有名な人気のパン屋さんの焼きたてパンが売っていて、こんなところでこんなものが買えるなんて!!と思わずうれしくなってしまいました。

日本のサービスエリアが単なる休憩所から『憩い』や『癒し』をテーマに変わり始めたのは十数年前のこと。

東京の外環状線のような大都会の中を走る高速道路でも、『癒し』を意識した造りのサービスエリアが誕生し、『憩い』を提供するために緑を各所に配置して吹き抜けスペースを設けたり、コンクリートではなくウッドデッキを使用して自然に近い雰囲気を提供したりといった、ゆっくり休みたくなるようなSAが作られるようになりました。

ここ数年でその傾向は利用者にどんどん支持され、おしゃれなオープンカフェのあるSA、店内ではCDやDVDまでも買え、噴水に癒され、ドッグランでペットまで休憩でき、日本のあちこちに『行ってみたい』『休んでみたい』サービスエリアが出現。高速道路でのお出かけもぐんと楽しくなりました。

サービスエリアは『トイレに行くところ』ではなく、『楽しむ』ところ、という傾向が日本でも主流になりつつありますが、他国でもこの傾向は同じです。

そこで今回は、先日仕事で訪れたスコットランドのサービスエリアをご紹介します。

スコットランドといえば、もともと緑豊かな風景、どこへ行ってもゆったりと広がる景色に花があふれ、日本人からすればどこへいっても癒される景色に出会えます。

そんなスコットランドのハイウェイでは、ゆっくりと休んでくつろぎたくなるようなサービスエリアにあちこちで出会うことができます。

今回立ち寄ったのは、エジンバラからダンディーへ向かう途中、フースリバー(Forthriver)に架かるフースブリッジ(明石大橋のような大きな吊り橋)を超えた所にあるダンフェルムリン(Dunfermlin)という街。
ここはスコットランドの王が住む昔の首都です。

スコットランドのハイウェイはとてもシンプル。渋滞や混雑もなく、料金は基本的に無料なので、ONランプとOFFランプも簡素な造り。

ハイウェイ内のサービスエリアも地元の個人の方などが経営するプライベートな施設のため、地域によってそれぞれに特色があり、オリジナリティを感じることができます。

今回立ち寄ったサービスエリアも、見渡す限りの野原の中にあり、ベンチに座るとゆったりと広がる原野を眺め、またドライブに出掛けることができます。

ヨーロッパの田舎街のサービスエリアですが、レストランは地元の人が経営する特色のある雰囲気で、ゆっくりと食べてみたくなる落ち着いた造り。

レストランの向いには、コンビニとちょっとしたデパートのようなお店。ハイウェイの乗り降りがフリーな為、地元の人も気軽に立ち寄るようで、店の品揃えは、遠方から来た人がおみやげ物で買うようなものから、地元の人が普段の買い物で使うような缶詰やソーセージ、衣料品まで、バラエティーに富んでいました。

日本のサービスエリアも、特色のあるスポットが次々に誕生しています。
これからの長距離ドライブが、とても楽しみになりますね!!

みなさんも日本で、世界で、いろいろなハイウェイドライブを楽しまれてくださいね!

  


Posted by 創発システム研究所 at 15:28Comments(0)

2009年08月18日

第9話 トンネルの火災検知

今回は、トンネルにおける火災検知のお話です。

道路トンネルのような閉鎖的な空間において、煙を伴う火災が発生することは、人間にとって大変な危険なことです。

非常事態が起きた場合、いかにその火災を的確に感知し、正しい判断に繋げるかが求められています。
そのような場合、道路トンネルではどのように火災を検知しているのでしょうか。

今回は、トンネルにおける火災検知のしくみについてご紹介いたします。

日本の道路トンネルでは、3000m以上の長いトンネルには火災検知器の設置が義務付けられています。
道路トンネルの壁面を気を付けて見ていただくと、25m間隔ほどで設置された丸い球状の火災検知器を確認することができます。
これは赤外線を感知する特殊な機器で、火災による炎の光の波長を検知して、火災を判断するものです。

日本のトンネルではこの『光』で検知する火災検知システムが主流ですが、もうひとつ、ヨーロッパでは『温度』で火災を検知する『電子ケーブル式火災検知システム』があります。

ヨーロッパのトンネルの天井面を見てみると、いろいろなケーブルがトンネルの入口から出口までまっすぐに天井面に備え付けられているのが見てとれます。

例えば、照明のための電気ケーブルであったり、ジェットファン駆動のための電気ケーブルなどがそれです。

その中に、『火災検知用』の電子ケーブルがあります。

見た目は直径2cmほどの丸いケーブルですが、そのケーブル内にはマイクロチップが8m間隔ほどで埋め込まれていて、トンネル内の温度変化を『ピンポイント』で『的確』に検知するものです。

ヨーロッパでは、延長が500m以上のトンネルには火災検知器の設置が義務付けられていますので、比較的短いトンネルでもこの電子ケーブル式火災検知システムが整備されています。

これだけあちこちにこまかく整備されている理由は、この火災検知システムがケーブル式でメンテナンスの必要がないこと(20年間メンテ不要の実績)と、火災温度を的確に感知するので誤報のないところ。

その火災検知のしくみとは・・・。

この電子ケーブルの中には、センサが数m間隔で埋め込まれていて、10秒周期で温度変化を感知します。

大変精密なセンサですが、頑丈なケーブル内に埋め込まれていますので、粉塵や結露にも影響がありませんし、メンテナンスもフリーです。

トンネル内の環境は、精密機器にとっては大変過酷です。
車の粉塵や、冬の寒さに夏の暑さ、日本の梅雨の湿気に、トンネル内のメンテナンスのための水噴霧など、さまざまな状況が想定されます。

その中で、正常に温度検知をし続けるためには、この電子ケーブル式の構造は、設置コストやメンテナンスフリーの点で大変優れているといえます。

このLISTEC社の火災検知システムはドイツ製ですが、世界中の道路トンネルや地下鉄、ビルで使われています。

創発システム研究所には、この電子ケーブルの温度検知システムを実際に体験するためのデモ器があり、火災検知のしくみを体験することができます。

ケーブル表面の大変小さな温度変化でも検知しますので、このように電子ケーブルを手で握り、人の体温で温めてみます。

通常は室温の25度であったケーブル温度が、人の体温36.3度によって徐々にあたためられ、その温度変化に敏感にセンサが反応します。


ケーブルと接続されたパソコン画面では、温度変化を10秒周期で監視し、自動的にデータ化してグラフ表示します。
そして、ケーブルを握ってからわずか数秒ほどでグラフの温度変化を機器が察知し、警告サインがでてきます。


温度変化は3D表示で、いつ、どの場所のセンサでどのような温度変化があったかが一目でわかるようになっています。
このようにして、トンネル内の温度変化をこまかい地点で常に見守り、長いトンネルでも安全な車の走行のためにこれらの機器ががんばってくれているのですね。

ちなみにこのデモ機、電源を供給するコードは、なんと全世界対応仕様!
写真を見ていただいてわかるとおり、日本の2穴タイプを始め、6種類のコンセントに直接さすことが出来、もちろん各国の電圧に対応するための変圧器もコードにつながっていますので、まさに世界標準!
持ち運び式のデモ機ですので、ご興味のある方は創発システム研究所までお問合せくださいませ。www.sohatsu.com

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私達がこのLISTEC社の火災検知システムをご紹介する理由は、日本中のトンネルを安全で、安心して走行できるものにしたいと願っているからです。

日本の3000m以下の短いトンネルでも、的確に火災を検知するシステムを確立し、安全な道路トンネルを日本中に広めたい。

日本に多い『対面通行縦流トンネル』においては、比較的短いトンネルであっても火災時などの非常時には火災地点を的確に判断することが重要と考えています。

創発システム研究所の思い描く道路トンネル像は、
今までこのトンネル雑記帳にてご紹介した『ジェットファンインバータシステム』によりトンネルの換気を『エコロジー』に見守りつつ、『風速零化制御』により非常事態の人の避難への対応も考え、『断面風速計』『CO濃度計』により常にトンネル内の空気をきれいに保ち、『火災検知システム』によりトンネル内の温度変化を的確に見守るシステムを広めていく。

私達は、常に安全安心なトンネルのことを考えながら、日々開発、日々研究いたしております。

次回もトンネル雑記帳をお楽しみに!
  


Posted by 創発システム研究所 at 13:58Comments(0)